ローレン・サイが語る長年の夢だった CASETiFY とのコラボレーション実現について | Interviews
ローレン・サイ特有のダークファンタジーが落とし込まれた“Lauren Tsai x CASETiFY”の制作過程から、現在の活動状況、今後の展望までを直撃
カスタム可能なスマートフォンケースやApple Watch(アップル ウォッチ)バンドでお馴染みの〈CASETiFY(ケースティファイ)〉が、多方面でマルチに活動するローレン・サイとのコラボコレクション “Lauren Tsai x CASETiFY”をローンチした。スマホケース、iPad(アイパッド)ケース、Macbook(マックブック)ケース、ウォーターボトル、100個限定のボックスセット “Hunger”から構成される本コレクション。自身を投影したというキャラクター ASTRID(アストリッド)と彼女が住む異世界を描いた、ローレン・サイ特有のダークファンタジーが各プロダクトに落とし込まれている。
ローレン・サイは、アメリカ・マサチューセッツ州出身のモデル/俳優/イラストレーター。2016年、18歳の時に出演した『Netflix(ネットフリックス)』と「フジテレビ」によるリアリティーショー『テラスハウス ALOHA STATE』で一躍脚光を浴び、数多くのファッション/ビューティブランドのキャンペーンなどにモデルとして起用される。また、自身の核であるイラストレーターとしても着実にキャリアを重ね、2018年には『It’s all for you』、2022年には『PASSENGER SEAT』という2冊の作品集を出版。これまでに『STARBUCKS(スターバックス)』〈Marc Jacobs(マーク ジェイコブス)〉「MEDICOM TOY(メディコム・トイ)」といった名だたる企業/ブランドともコラボレーションを果たしている。俳優としては、2021年3月に公開されたAmy Poehler(エイミー・ポーラー)監督作の『Netflix』映画『モキシー 〜私たちのムーブメント〜(原題:Moxie)』への出演が記憶に新しいだろう。
現在は、ロサンゼルスをベースとしながらも、東京でも再び活動の場を広げているローレン・サイ。『CASETiFY STUDiO 渋谷PARCO店』では、“Lauren Tsai x CASETiFY”の発売にあわせて、特別展示 “歪んだファンタジーの世界”もスタートしている。今回『Hypebeast』は、コレクションのローンチ日にローレン・サイの単独インタビューを実施。“Lauren Tsai x CASETiFY”の制作過程から、現在の活動状況、今後の展望までを伺った。
Hypebeast:コレクションについて、解説してもらえますか?
過去数年で私が手掛けた色々なタイプの作品を反映したコレクションになります。私が描いているキャラクターが住む異世界を表現しています。
個人的に気に入ってるプロダクトはどれ?
(自分が使っているケースを指差して)個人的にはこれですかね。色合いの鮮やかさが際立っていて満足しています。あとは、3つのケースを使ってアートピースに仕立てた100個限定のボックスもとても気に入っています。
CASETiFYは以前から使ってました?
もちろん!CASETiFYは前から大好きだったんです。4年前ぐらい前に所属事務所に「いつかコラボしたい」と伝えていたので、こうやって実現してとても嬉しいです。
スマホケースやテックアクセサリーはフォーマットが決まってるから、その点で難しさはありましたか?
制約は多かったかもしれません。多くのデザインを盛り込みたかったのですが、携帯ケースなどはサイズが小さいので、何を含めるかという取捨選択は必要でしたし、マテリアルとの相性もあるので、何をどのように組み合わせるとうまくいくのか考慮しました。本当はアニメーションのスマホケースを作りたかったのですが、今回は難しかったですね(笑)。でも、近い将来できることに期待しています。
ブランドとコラボする際に意識してることは?
今回でいえば、自分が欲しいようなテックアクセサリーを作りました。実際に持ち歩くプロダクトなので使い勝手も考えつつ、イラストレーションだけにフォーカスするのではなく、メッセージ性を持たせたり工夫しました。
コロナを経て、創作のプロセスや作風に変化はありました?
今回のコレクションはコロナ以前から2021年に描いたもので、私が今までの作品がベースとなりましたが、その後は、あまりインスピレーションがなく、1年間ぐらい創作活動をしていなかったんです。直近2カ月間はインターネットからも遠ざかったりしていたのですが、コロナを通じて、私は同じことを繰り返し取り組みたいわけではないと気付かされました。リスクがあっても、新たなことにチャレンジしていきたいと思っています。ちなみに最近のアートはもっとダークになっています(笑)。
自身の作品を通じて伝えたいことは?
世界から切り離されて、自分だけ迷子になったような“孤独”を表現してきました。私自身、子供の頃から、“自分にはアートしかない”といったような孤独な時間が長かったので、スケッチブックが唯一の友達といいますか、そんな私とアートの関係性を表現したいと思っています。皆さんが寂しい気持ちになった時に私のアートを見て共感してもらえるような作品にしたいですし、自分にとって正しいと思えるような、正直な作品をこれからも作っていきたいです。
では、作品のインスピレーション源は主に自分の過去の経験ですか?
他の人が作ったアート、映画、音楽にも影響されていますが、自分の過去の実体験を具体的に作品に入れ込むのが好きです。
モデル、俳優、アーティストと3つの職業を行き来していますが、今後どこに向かっていくのですか?
女優も、モデルも、絵を描くことも、表現の1つだと捉えています。さまざまな手法を用いることで、表現できる可能性が無限になると思っています。私は、ゴールを設定してそこに向かうよりも、好奇心の赴くままに活動していきたいと考えており、何事にもオープンに、いろいろななことを探究していきたい・たくさんのアイデアを表現していきたいと考えています。そういう意味では、自分の感じていることを表現するというのが現在のゴールかもしれません。11歳の時からアニメーション映画を作ることが夢なのですが、そこでも何か新しいことに挑戦したいと思っていて、それが何かを今模索中です。